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ダイオウイカと地震の関係は?前兆か?日本海・富山湾・東京湾で確認!

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ダイオウイカが水揚げされるニュースが増えてきたと感じますか?地震と関係している前兆なのでは?との声が聞かれますが、ダイオウイカは地震と関係しているのでしょうか。日本海、富山湾、東京湾の異変に迫りたいと思います。

ダイオウイカの水揚げが相次いでいる

ダイオウイカは深海を住処とする世界最大のイカで、北米、大西洋、ハワイ諸島、小笠原諸島の深海で発見されています。ただ詳しいことはまだ分からず生態は謎に包まれたままです。『NHKスペシャル』でダイオウイカの世界的な研究者である国立科学博物館の窪寺恒己博士が生きたダイオウイカの撮影に成功した様子が放送されましたが、ロマンを感じた方も多い事でしょう。

そんなダイオウイカの水揚げのニュースが相次いでいます。2014年から日本海沿岸や東京湾で水揚げが相次いで報告されましたし、2015年に入ってからも富山湾や石川県沿岸で定置網にかかったニュースが相次ぎました。

また水揚げされる数も1匹や2匹ではなく数十匹単位で水揚げされています。急にダイオウイカの水揚げのニュースが増えたことから、「地震の前兆か?」「地殻変動と関係があるのでは」などと話題になっています。

専門家の声

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果たしてダイオウイカの水揚げと地震に因果関係はあるのでしょうか。窪寺恒己博士によると強い寒気団や強い西風など特定の気象条件がそろった時にダイオウイカの水揚げが多いと指摘しています。ということはやはり地球の気候と関係しているのでしょうか。ひいては地震との関係も考えられます。

それに対し魚類学者で個人的に大ファンのさかなクンは一言こう述べています。「ブームだから。」つまり今までもダイオウイカは水揚げされていたもののあまりに不味く市場価値がないことから、漁師に捨てられていた。しかし「NHKスペシャル」の放送以降ダイオウイカブームが起こり、水揚げされたニュースを積極的に伝えるようになっただけだという訳です。

さかなクンがそう言うのならそんな気もします。実は筆者もかつて魚市場で働いた経験がありますが、案外食べられない魚や変な魚が水揚げされることは多いんです。市場に出回らず、メディアに取り上げられることもないので、多くの人の耳に入ることはありませんが、「なんじゃこりゃ!」という魚を何度も見ました。ですから漁師が捨てていたというのはまんざらでもない気がします。

深海魚と地震の関係

さかなクンの言う通り、ダイオウイカの水揚げが特別なニュースではないとしても地震との関係についてはまだ疑問です。実はダイオウイカに代表される深海魚と地震には大きな関係があると考えられています。

例えば、深海魚の代表魚リュウグウノツカイが水揚げされると地震の前兆だと言われています。大きな地震の前に浜辺に姿を現す確率が高いからです。実際に東日本大震災の数か月前から浜に打ち上げられたり、網にかかったりしていましたし、関東大震災の前にも深海魚が多く打ち上げられたそうです。

また同じく深海魚のサケガシラは、別名地震魚とも呼ばれています。大地震の前後に発見されると信じている人も多いようですが、科学的に証明されている訳ではありません。しかし、深海魚と地震の関係は多くの学者も興味を持っており、少なからず因果関係はあるのでは?と議論されています。

その理由として、地殻変動により熱水やメタンガスが噴出し、深海魚が追われて浜辺付近に集まってくるのではと言う説や、地震の前に地中で岩石破壊によりパルス電磁波が発生し、水中では電流が流れ、水中の生物たちがそれに反応するのではないかという説があります。

深海魚は私たちに見えない深海で起こっている地球の変化に気付いているのかもしれません。

ダイオウイカは地震と関係していないのか?

では深海で暮らすダイオウイカはどうなんでしょうか。ダイオウイカと地震を結びつける決定的な証拠は今のところありません。学者たちも明確な答えを出せないというのが実情のようです。

しかしダイオウイカの歴史を調べてみると1974年、75年にそれぞれ6匹、7匹と打上げられたことがあります。その後、74年頃には太平洋側で西ノ島が噴火し、74年〜76年にかけて伊豆諸島を大地震が襲っています。このことからダイオウイカは「地震の予兆」と言われるようになったのです。

また世界的にみるとダイオウイカが発見された後に大地震が起こったことが幾度かあります。それらのケースはダイオウイカが漂流した1時間~1か月後に同じエリアで大地震が起こっています。とはいえ、ダイオウイカの発見が地震に結びついているかどうかははっきりと断言できません。関係しているかという問いにはっきりとした答えは出ていないのが現状です。

ただダイオウイカの発見例が増加していることは、地球の気象変化と関係がありそうだということは分かってきています。実はダイオウイカは深海600メートル水温6~10度ほどの深海に生息し、日本では小笠原諸島沖など温帯海域に生息しています。そのダイオウイカが日本海側で相次いで発見されることはあまりにも不自然です。

この謎についてはいくつかの意見があります。そのひとつは地球温暖化。海水温の上昇と共に熱帯域に生息していた魚がより高緯度で捕獲されるケースが増えています。ダイオウイカも類にもれず、と言う意見です。また逆に水温低下によるものではないかと見る意見もあります。深海の水温が低くなり、温かい海水を求めて海面近くに上がってきたが、安定した浮力を保つことが出来ず、海流や季節風に流されたのではという意見です。

いずれにしても、地球の気候や気象変化が海の生物に大きな影響を与えていることは間違いありません。ダイオウイカの相次ぐ発見が地球の地殻変動によるものなのか、それとも気象条件によるものなのかは今後の研究を待ちたいですね。

日本海・富山湾・東京湾の異変

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ダイオウイカが相次いで見つかっている日本海・富山湾・東京湾では様々な異変が観察されています。

2013年春には京都の海でマイワシが歴史的豊漁となりました。3月の概算漁獲量は約691トンとなり、1カ月間で過去10年の平均年間漁獲量のなんと7倍を水揚げしました。さらに青森県でも同じ時期にマイワシが豊漁となり日本海で何か異変が起こっているのではと心配する向きもあります。マイワシの豊漁は地震と関係があると考える漁師も多くおり、多くの漁師が海の異変に注目しています。

また富山湾では、2014年に入りダイオウイカの水揚げだけでなく、小型の深海魚「ユキフリソデウオの幼魚」も大量に発生し、漁業関係者の間で異変を懸念する声が広がっています。富山湾は豊富な海産物の宝庫ですが、深海魚が相次ぎ水揚げされているようです。

また東京湾では2014年の春に横須賀で巨大ダイオウイカが発見され話題となりました。また大型のエイが東京湾をさかのぼり江東区の内陸まである運河を深く進入する様子も観察されています。東京湾の異変を感じている人も少なくないようです。

いずれにしても全てを地震の前兆と考えることには慎重でなければなりません。また必要以上に過敏になることも避けるべきですが、私たちを取り囲んでいる海の中でなにか異変が起こっているらしいということは覚えておいた方がよさそうです。

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