中国のスーパーで新鮮で美味しい魚を見分ける方法をご紹介します。魚売り場にはたくさん魚が売ってるけれど、どれが美味しいか新鮮なのか見分け方があるんです。これで中国でも魚料理に舌鼓が打てますよ。
中国の魚は安心?
みなさん、中国で魚食べてますか?
中国のスーパーや市場に行くと必ず魚コーナーがありますが、ほとんどの方は素通りしているかもしれません。
なんだか中国の魚って安心できないし、公害病も魚から始まることが多いから中国ではちょっと…。という方も多いのでは?
実は私たちもその考えが強く、なかなか中国で魚が食べられないでいました。でも、海に囲まれた日本の漁師町に育った私たちは無性に魚が食べたくなることがよくあり、葛藤の末食べてみることに。
すると…美味しい。普通に美味しい。
という訳で、中国のスーパーで新鮮な美味しい魚を見分けるコツを、元魚市場勤めの私がご紹介します。
新鮮な魚の見分け方
まずは信頼できるスーパーに行きましょう。出来れば日系のデパートか、カルフールなどの外資系デパート、ちょっと高級感のあるところで買うのが安心です。
ちなみに北京よりも広州のスーパーの方が新鮮でした。海からの近さによって新鮮さも左右されるのかもしれません。正直北京の魚はグルメ日本人の口には合わないのでは。
さて中国のスーパーでも日本でも見慣れた魚が並んでいます。ではまず海の魚からご紹介しましょう。
代表的なのは、
- 太刀魚
- ハモ
- イトヨリ
- グチ(イシモチ)
- マナガツオ
- サバ
- サンマ
- サーモン
- イカ
あたりでしょうか。他にも見たことない魚が売ってますが、とりあえず知っている魚をということで。
では、種類ごとに解説を。
太刀魚・ハモ→△
実は前の魚市場ではハモの水揚げが多く、夏は毎日ハモを扱っていたのですが、中国では基本的に日本で買える新鮮さは求められないのが印象です。ハモは港で1日放置されたような、日本では海にポイーとされるような新鮮さです。カピカピですよね。しかもハモは土の中に潜る習性があり、日本でもヘドロと一緒に水揚げされることもしばしば。そして中国近海のヘドロは相当なものだと予想。ですのでハモはあまりお勧めしません。
太刀魚はまだましかと。まず目の色を見ましょう。水揚げすぐの太刀魚の目は透き通っています。時間がたつと淀んだり黄色く変色してきます。体にたくさん傷があるのは底引き網で引いたからでしょう。傷がついていても目が澄んでいれば美味しく食べられると思います。ただし体の色が変に黄色いものは時間がたっている証拠ですので、お気を付けください。
イトヨリ・グチ(イチモチ)・マナガツオ→○
中国でも高級魚に挙げられる魚ですね。
イトヨリとグチ(イシモチ)はエラを見ると一発で分かります。新鮮な個体はエラの色が綺麗な赤色です。時間がたつと黄色くなったり、糸を引くようになります。エラのところをパカッと開けて見てみましょう。
もう一つは体の硬さです。魚を持って左右に振ってみるとよく分かります。魚は死んですぐは柔らかいのですが、次第に死後硬直で固くなります。その後、身が崩れて柔らかくなります。よほど海に近いスーパーでない限り、死んですぐの柔らかさの魚は少ないかと。ですのであまりにも柔らかいものはエラや目の玉を見てみましょう。
マナガツオも同様ですが、ちょっと分かりにくいです。新鮮なものは黒みの強い銀色のうろこがついています。でも非常に小さいうろこなのでご注意を。白い個体より黒いうろこがついている方がいいかと。また新鮮なマナガツオは独特の臭いがします。新鮮な証拠なのですが、これもスーパーでは分かりにくいですね。体の柔らかさでは分かりにくいので、エラを見てみてください。また体が黄色い個体は避けた方が良いと思います。
サバ→×
サバが売っているのもよく見かけますね。でも日本ではすでに売れないレベルの新鮮さだと思います。特にサバは痛むのが早く、日本でもキンキンの氷水に入れて輸送しています。中国のサバは色も悪く、決して新鮮ではありません。サバの味噌煮が食べたい方も多いと思いますが、日本で心置きなく召し上がることをお勧めします。
サンマ→○
サンマはパック詰めで売られていることが多いですね。私たちもサンマは何回か食べましたが、意外と新鮮でした。生食は難しいですが、サンマの塩焼きくらいなら普通に食べられます。恐らく解凍サンマでしょうけど、日本でも解凍サンマを食べていますので、そんなに神経質になる必要はないかと思われます。
サーモン→○
生食用のサーモンです。寿司ブームのおかげで中国のスーパーにもサーモンが並ぶようになりました。私の近くのスーパーでは、ノルウェー産のサーモンが売っていましたが、なんと日本の魚市場で扱っていたノルウェーの会社と同じでした。基本的に真空パックで送られてきますので、開封するまでの品質は同じかと。
問題はパックを開封した後、どんなところでどのように切ったかです。生で食べる物なのでここは慎重に見極めてください。サーモンの前にいる店員が衛生的かどうかチェックしましょう。可能なら真空パックのまま購入するのが確実だと思います。
イカ→△
イカも並んでいます。見た感じ大丈夫そうなのもありますが、うちはパスしています。新鮮なイカは肌にハリと弾力があります。が、触ってみると時間のたったイカの感触がします。また赤みを帯びているのは非常に危険です。いろんなスーパーに行きましたが、これは大丈夫というイカにはまだ出会っていません。食べたこともあるのですが、味はいまいちでした。イカは痛むのも早いので注意が必要です。
川魚は気をつけよう
中国は川魚を食べる文化が強いので、水槽に入れた川魚を売っています。
これは新鮮そうな気がするのですが、ご存じのとおり淡水魚には寄生虫がついています。
寄生虫により発症すると洒落にならない事態になります。また、日本であれば大体どんな川で捕れた魚か想像がつくのですが、中国の川は想像できません。というか恐らくドブのようなところなんでしょう。
近くにきれいな川があり、取れたての川魚が食べられるならまだしも、専門的な知識がないなら控えた方が良いかもしれません。
というか、雷魚やナマズの食べ方に詳しい方は是非ご教授を。以前中国人に食べさせてもらったのですが、お世辞にも美味しいとは思えず、川魚恐怖症に陥っています。それでこんなに偏見まみれなのですが、優しい方の救いの手をお待ちしています。
マナガツオの煮付けを作りました
という訳で、新鮮な魚の選び方を参考にしていただければと思います。
我が家ではマナガツオを買ってきてみました。手のひらサイズが2枚で30元。高級魚ですよね。日本の海鮮のありがたさが身に染みます。
早速、マナガツオの煮つけを作ってみました。
写真のピントがちょっとずれましたが…、
味は、、、最高!
日本で食べるマナガツオと変わりません。普通に美味しい!
中国で美味しい海鮮を食べるのをあきらめていた方も、挑戦してみてはいかがでしょうか。ただし、しょっちゅう食べようという気にはならないですね。お値段が高いので。