ストップスリープと呼ばれるロシア製の居眠り防止グッズが話題になっています。ストップスリープは指輪型の過労運転防止機器なのですが、国土交通省の事故防止対策支援推進事業の対象機器に指定されました。値段や補助金情報をお届けします。
ストップスリープとは?
ストップスリープはロシア製の居眠り運転防止グッズです。
写真の通り、人差し指と中指の2本の指にはめて使います。指に装着したセンサーからドライバーの集中力低下を認識しマイクロ睡眠(瞬間的な意識喪失)に陥ることを防止します。センサーより取得された皮膚電位とその周波数を独自アルゴリズムで分析、本体から光・音・振動で警告します。
見た感じ、大きくて運転の邪魔になるのでは?と感じますが、指輪部分は柔軟性があり違和感なく運転することが出来ます。
ストップスリープの一番の売りは「眠くなる前に察知して教えてくれる」ところです。
一般的に人間は初期の疲労の兆候に気づきにくいと言われています。また疲れは自分の能力を過大評価する傾向があり、ドライバーは自分が安全に、まだまだ十分に運転できると過信します。
そこに襲ってくるのがマイクロ睡眠と呼ばれる症状です。1~5秒の時間の間ふっと意識が遠くなり、反応が遅れます。高速走行中には何のコントロールもできないまま150メートルも車を走らせてしまうのです。
ストップスリープはこうした症状が出る前に、警告してくれます。集中力の低下を認識し、先手を打ってマイクロ睡眠を防止してくれるのです。
また連続15時間使用可能ですし、休憩中などは電源の切り忘れを防ぐためアラームが鳴ります。
どんな仕組みなの?
ストップスリープは、皮膚電気活動(EDA)を測定しています。
EDAは人の情動活動や自律神経活動を手軽にとらえられるものとしてよく知られています。覚醒水準が高い時(興奮している時)は高い値を示し、眠気を催したりリラックスした状態では低い値を示します。
ストップスリープはこのEDA信号を常に解析することにより、最適なタイミングで通知することが出来ます。
具体的にはこの2パターンでアラームを送ります。
- EDAの電気レベルが減少する時
- EDAの活動サイクルが活発な状態から、変化の少ない状態に変わる時
両方の条件の発生はドライバーにとって危険な状況なため、すぐに警告を発してくれます。
実際使ってみてどうなのか?
ここからは金子浩久さんのレビュー記事を参考にしたいと思います。
東京から伊豆へのロングドライブ
早速、ロングドライブで試してみることにした。……朝8時すぎに都内を出発し、首都高速と東名高速を西に進み、静岡県の足柄サービスエリアで小休止。ここまでは何もなかった。再び走り出し、新東名から伊豆縦貫道に入り、ペースがゆっくりし始めた時に初めて振動が来た。ビーッという1秒足らずの、かなり強い振動だ。
ユニットと指をつなげる部分のゴムは細くなっているので、ユニットが強く震えても指にだけ伝わってくる。だから、走行中のクルマの振動などに紛れてしまうことはない。この時は、アルファロメオの『アルファ4C』という少しばかり賑やかなピュアスポーツカーを運転していたのだが、もっと静かな一般的なクルマに乗っていたら、助手席の人にもビーッという振動の音は聞こえるだろう。それだけ明確で強い振動だ。同じペースで伊豆縦貫道を走り続けていたら、数分後に今度は振動と音が同時に発生した。
ジャジャジャジャジャジャ。
音というよりも、短いメロディーだ。そのメロディーも強くハッキリとしている。気付かない人はいないだろう。少し前に振動だけが起こった時と違うのは、日光が車内に差し込んできて、眩しさで瞼を少し閉じ、午前中なのにもかかわらず、ボーッとし掛ける時だった。
その瞬間を見逃さず、スリープストップは見事に警告してくれた。いつもだったら、あの先はアクビを噛み殺し、睡魔と戦っていたことだろう。
引用:DIME.jp
貴重なレビューに感謝いたします。
このように、ストップスリープは1回目は振動で、2回目は振動と音で警告します。
そのタイミングがドンピシャで、ドライバーの自覚症状が出る前に、疲労の兆候を捉えます。眠くなる手前に教えてくれるのです。
ストップスリープのおかげで、「眠くなったら休憩」ではなく、「眠くなる前に休憩」することができます。長距離運転の経験がある方は、ストップスリープのありがたさがお分かりでしょう。
「ちょっと眠いけど、まだ大丈夫だからもうちょっと走ろう」という時に事故が起こります。そしてひとたび高速道路で事故が起こると取り返しのつかない大事故となります。それを防いでくれるのです。
作動記録転送機能付き
ストップスリープのもうひとつの良さは、作動記録をPCに転送する機能がついていることです。
例えば、1日の業務が終わり、ストップスリープをあらかじめ専用ソフトをダウンロードしておいたPCにつなぎます。すると、運転日時や時間、どんな警告が発せられたかがログとして転送されます。
そのデータをもとに日常的な健康管理や運行中の休憩の取得などを徹底させることが出来るのです。
ドライバーの安全のために素晴らしい機能ですね。
補助金について
ストップスリープは平成27年度の国土交通省・事故防止対策支援推進事業の認定機器に選ばれました。
これによって、ストップスリープを購入した事業者に対し補助金が出されます。
購入金額の1/2が支給されるため、26,000円の半額の13,000円が補助されることとなります。
補助金に関する主な概要・注意点を以下にまとめました。
(1)補助制度の申請受付期間
平成27年7月1日~11月30日
(なお、申請受付期間中に申請総額が予算額に達した場合には、申請受付期間中であっても申請受付を終了致しますのでご注意ください。)
※補助対象となる期間は、平成27年4月1日から平成27年11月30日までの間に、補助対象機器を購入し取付けたうえ支払いまで終了(事業完了)しているものとなります。よって申請する際には、必ず領収書の提出が必要です。
(2)申込の受付場所及びお問い合わせ先等
【申請受付場所、お問い合わせ先】
最寄りの各地方運輸局、運輸支局等(沖縄の場合は沖縄総合事務所で受付を行います。)
【申込受付時間】
9時~16時(受付終了時刻の直前は混雑が予想されますのでご注意ください。)
【申込受付方法】
申請受付場所への申請書類持ち込み(原則、郵送による提出は認められませんのでご注意ください。)
(3)提出書類様式
交付申請書兼実績報告書(実績申請)
(4)その他
1申請者あたり80万円を限度に交付されます。
募集要項の詳細に関してはこちら(PDF)をご覧ください。
参考:国土交通省
値段・購入について
最安値情報ですが、現在定価での販売のみとなっています。
ネットでの扱いはAmazonのみとなっています。
特に運送業や輸送に関わる方の問い合わせが多いようです。自分の命だけでなく、家族・他人の命も危険にしかねない、居眠り運転。
ストップスリープで、悲惨な事故を防ぎましょう。
参考:POSナビ