色が心理に影響を及ぼす事について、これまで取り上げてきました。
色がどうして影響を及ぼすのか…それは色が電磁波だから、という点を説明しました。
詳細はこちら↓↓
そして、第二弾は色が時間の長さを変える⁉︎という摩訶不思議な現象についても取り上げました。
それがこちら↓↓
そして第三弾は色と温度の関係についてです。
第二弾の『時間編』でもお伝えしたように、私たちが普段感じるもの、時間とか、色とか、気温とか、重さとか・・・そういう脳で感じるものというのは思い込みである事が多いのです。
1分という時間の長さは同じでも、それを早く感じたり遅く感じたりする事があるように、同じ温度でも、私たちは色々な感じ方をするのです。
さて温度は同じなのに、熱く感じたり寒く感じたりする…とは一体どういう事なのでしょうか?
省エネが叫ばれている昨今、色だけで温度がコントロール出来たら素晴らしいじゃありませんか!
もしかしたら内閣環境省から表彰されたりして(^^)テヘ
あ、とまぁいらない妄想はさておき…早速色と温度の関係を見ていきましょう。
色のイメージ
赤や橙、黄色などは太陽や火をイメージする色ですので心理的にも暖かく感じる訳です。
そして寒色系である青や青緑などは、水や空や氷などをイメージさせるので冷たくクールだと感じるのです。
というわけで、色にはすごい力がある!!
…で終わる訳ではありませんよ(^^)
こうした心理的なイメージに加えて、身体的にも影響があるって話。
皮膚も光を感じている
皮膚というのは実に優れたもので、様々なものを感じ取っています。
痛みや、熱さ、冷たさなどなど。
しかしそれだけではありません。皮膚は光さえも感じ取っているのです。
私も最初「どーゆこと?」と思いましたが、ここで色は電磁波と関係がある事を思い出してください。
光の波長を受けている訳ですから、そりゃ皮膚も反応しますわな〜と妙に納得したのです。
色が温度を狂わせる?
さて前置きが長くなりましたが、いよいよ本題です。
暖色系は同じ温度でも私たちを暖かく感じさせます。
読んで字のごとく、暖色系は暖かく感じるのです。
暖色系とは電磁波の波長が長い部分(だいたい550〜700ナノメートル)の事で、赤や橙、黄色などの事です。
一方寒色系とは、逆に冷たく感じさせる色で、青や青緑などの色です。
これは電磁波の波長の短い部分(500〜400ナノメートル)の域の事です。
同じ温度に設定しても、使う色によって私たちは暑さや寒さが変わってくるというのです。本当にそんな事があるのでしょうか?
ロンドンの工場の話
これについておもしろい話があります。
ロンドンのある工場で女子従業員の欠勤が多く、その原因を調べたそうです。
すると、化粧室の鏡の蛍光が青色光だったため青白く写り、ありもしない病気を作り出していた。
そこで急きょ壁の色を灰色から、暖色系のベージュ系に塗り替えたところ寒色系の色が中和されて欠勤は無くなった。
他にも灰色の機械をベージュに塗り替えただけで従業員の士気は上がり、事故は減り、不機嫌な従業員が鼻歌交じりに仕事をし出した。
と、このように色には絶大な力があるのです!
そして温度についてもおもしろいデータが。
その工場の食堂は明るい青色の壁で、室温は21度に設定されていた。
ところが従業員が皆一堂に寒い、寒いと言うもので、室温を24度にまで上げてみたがそれでも寒いとの声があった。
そこで壁の色をオレンジ色に塗り替えたそう。
すると今度は24度では暑すぎると苦情が出て、21度でみんなが満足したと言うのだ。
逆に暑すぎると苦情のあるところでは、寒色系の色を配色すると苦情は止むのだと言う。
このように色には絶大な力があるようなのです。
実際同じコップに同じ水を入れて、片方を暖色系、もう片方を寒色系に色付けして触らせてみると、ほとんどの人は暖色系の水の方が暖かいと答えた。全く同じ水なのに・・・
カーテン選びは慎重に
と言う事で、色が体感温度にものすごーく影響する事はよく分かりました。
となると、部屋の中でも面積を占めるカーテンは影響力があるって事なんです。
真冬のものすごく寒い時に、赤やオレンジのカーテンを無意識に選んだりすると、夏にどえらい目にあってしまいます(笑)
できればカーテンはシーズンで使い分けが出来るといいに越した事はありません。
夏場は絶対白系のカーテンがオススメです。
青系の寒色系を部屋側に、そして白のレースのカーテンは窓側にすると最強です。
寒色系効果で涼しく感じさせるとともに、白は光を反射するからです。
白は光を反射するのに対し、黒は吸収します。
同じ大きさの船で片方は白、もう片方は黒に塗り船内の気温を計ると10度も開きがあるようです。
冷蔵庫に白が多いのも、外気の熱を吸収しないためであり、バスやヘルメットも白にする事で熱を逃がしているのです。
今年のクールビズは色で攻めてみるのがいいかもしれませんね。
●まとめ●
色が温度にも影響を与える事が分かりました。
私たちは無意識のうちに暖色系は暖かく、寒色系は冷たく感じていた訳ですが、実は本当にそうさせていたんですね。
夏場や暑がりさんの方は、部屋を寒色系で統一してみると涼しく感じられるでしょう。
逆に冬場や寒がりさんは、暖色系を用いてみると良いでしょう。
光熱費を削減することにもなりますし、色を上手にいきかしていきましょう。